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症例13

年齢 5〜10歳
現病歴 出血傾向、汎血球減少、凝固異常を主訴に血液検査にて白血病が疑われ、当院に紹介入院となる.
血液学所見 WBC(/μl) 800 RBC(万/μl) 291
Hb(g/dl) 8.8 Ht(%) 25.2
PLT(万/μl) 3.9 MCV(fl) 86.5
MCH(pg) 30.2 MCHC(%) 34.9
血液像(%) Blast様 5(機械分類)
PT 52%,Fbg 79mg/dl, FDP 1,653.8 ng/ml,
D-ダイマー 54.45 μg/ml, AT-V 131%
骨髄所見 NCC(万/μl) 59.4 MgK(/μl) 15
Blast様(%) 98  
生化学所見 LDH 384 IU/l, CRP 0.26 mg/dl

 
[末梢血×1000.MG染色
芽球様細胞は核形不整がみられ、アズール顆粒やアウエル小体を認める.
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[骨髄×400.MG染色
豊富な顆粒を有する芽球様細胞が優位である.
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[骨髄×1000.MG染色
芽球様細胞は核形不整がみられ、豊富なアズール顆粒やアウエル小体を認める.
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[骨髄×1000.PO染色
芽球様細胞はPO染色に強陽性である.
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[骨髄×1000.PAS染色
芽球様細胞はPAS染色にび慢性陽性である.
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解説&臨床診断



 正解 : 4 急性前骨髄球性白血病(15;17転座M3)

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年齢 5〜10歳
〜前発信〜
末梢血所見から 汎血球減少症の血液像で芽球様細胞は5%(機械分類)であった.
骨髄所見から 骨髄は過形成で芽球様細胞は核形不整が顕著で豊富なアズール顆粒を有する. なかにアウエル小体の束状(faggot cell)がみられる.
細胞化学所見から PO染色にて芽球様細胞は強陽性で骨髄系を示唆するものであった.
EST染色では骨髄系はN-ASD・CLA染色に強陽性、PAS染色ではび慢性の陽性を呈した.
PO染色では細胞質一面にすき間なく染まっていた.
【形態診断】 芽球様細胞は光顕的より異常(病的)の前骨髄球と同定しAML-M3と診断した.
〜後発信〜
分子生物学的から 46,XX,t(15;17)(q22;q11〜12)
PML-RARAαgene(+)
【臨床診断】 光顕的所見よりAML-M3を考慮し、染色体の核型異常はそれを支持するものであった.
WHO分類 特異的染色体異常を伴うAML AML with recurrent cytogenetic abnormalities
☆15;17転座急性前骨髄球性白血病  Acute promyelocytic leukemia,
t(15;17)(q22:q12),(PML-RARA)


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