ここは北海道二海群八雲町、山あいの“上の湯温泉郷” にあるひなびた温泉宿「銀婚湯」です。
この7月、札幌学会を利用し夕張市の旧友と初めて訪れました。珍名「銀婚湯」のいわれは、大正天皇の銀婚式の日に湯を得たことから名づけられたそうです。道内では数少ない純和風の温泉旅館で客室や湯殿はもちろんのこと、館内随所から木のぬくもりを感じることができます。道ばた沿いの門をくぐると、自然を生かした1万坪の大庭園が温かく迎えてくれます。館内の湯船のほか露天風呂も完備されていて、風呂上がりには大庭園が癒し憩いの散歩道に様変わりです。「銀婚湯」という宿名らしく結婚25年目の銀婚式をお祝いするお客も多いようで、クチコミも上々です。
そもそも、上の湯温泉は落部川の中流中州より湧出する名湯として、数百年昔から、先住民族のアイヌの人々が狩猟の折々汗を流し、時には療養のため常浴したと言われます。
江戸時代の後期(1846)には松浦武四郎が浴し全国に紹介された記録があるそうです。さらに慶応4年(1868)の戊辰戦争の折には、榎本武揚率いる幕軍の負傷者を湯治させたことで有名になったようです。
当時は湧出量はさほど多くなく、大正14年5月10日、七飯峠下の川口福太郎によって中州を開掘し、熱湯の大量湧出に成功し温泉宿建設に夢を託したことになります。
時あたかも大正天皇銀婚の佳日にあり、福太郎の妻トネの発案で、自分たちの銀婚式を重ね合わせ、「銀婚湯」と命名されました。その後、トネの努力により今日の銀婚湯の礎が築かれたようです。
温泉宿を取り込む大庭園の多くはカエデやモミジであり、それを支えるようにして大きな石庭が一段と優雅さを引き立てます。紅葉は10月の中旬だそうで、是非訪れてみては如何でしょうか。
(資料:上の湯温泉 銀婚湯マップ)
草々
形態マガジン号キャプテン 阿南 建一
今回は、骨髄の細胞同定と形態診断に挑みます。
細胞同定は骨髄でよく遭遇する細胞を提示しました。なかには鑑別を要する細胞もありますのでそのポイントを捉え同定してみて下さい。
症例編は、僅かな臨床と検査所見から、末梢血のMG染色と骨髄のMG染色、ACP染色ならびに診断に必要な検査を模索し形態診断を行なって下さい。また、本型と類似する疾患を考え、その鑑別ポイントについても述べて下さい。
骨髄の細胞同定を行なって下さい。
BM-MG×1000
BM-MG×1000
BM-MG×1000
BM-MG×1000
末梢血・骨髄像より考えられる疾患と鑑別疾患のポイントは何ですか。
【所見】
【50-55歳.女性】主訴:貧血、腰痛
WBC14,500/μL、RBC286万/μL、Hb10.2g/dL、Ht25.6%、PLT4.4万/μL、NCC16.2万/μL、血液像:核偏在のリンパ球 (二核含む) 35%→PO/EST染色陰性
PB-MG×1000
BM-MG×400
BM-MG×1000
BM-ACP×1000
問題 1
(正解と解説)
骨髄の細胞同定です。類似細胞については鑑別ポイントを明確にして同定を試みて下さい。
【正答】
(Case A) 1.多染性赤芽球、2.好塩基球
(Case B) 1.後骨髄球、2.前骨髄球、3.前骨髄球、4.リンパ球、5.桿状核球、6.多染性赤芽球
(Case C) 1.単芽球、2.多染性赤芽球
(Case D) 1.多染性赤芽球、2.組織球、3.桿状核球
【解説】
問題 2
50歳代の女性例。近医にて貧血、腰痛を指摘され、当院にて貧血と血小板数減少、白血球数増加を認めたため入院となりました。
【解説】
(PB-MG ×1000)
(BM-MG ×400)
(BM-MG ×1000)
(BM-ACP ×1000)
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