その昔、“山笠のあるけん博多たい!”のフレーズで一世風靡した伝統銘菓のTV-CMを思い出しながら、平成28年11月30日「ユネスコ無形文化遺産」に登録された「博多祇園山笠行事」を改めて振り返ってみたいと思います。私は大分出身でありますが、福岡には長年お世話になっていることで語らずにはいられません。
「博多祇園山笠」の起源は諸説ありますが、鎌倉時代(1241)にさかのぼり、博多で疫病が流行した際、承天寺の開祖である聖一国師が木製の施餓鬼(せがき)棚に乗り、水をまきながら町を清めてまわり疫病退散を祈祷したことが通説とされます。安土桃山時代になると、島津氏と豊臣氏の戦いにより博多の街は焼け野原となったが、豊臣秀吉が帰国の際、博多の街をいくつかの区画毎に「流(ながれ)」としてグループ化し復興を行いました(太閤町割)。この「流」が「博多祇園山笠」のグループ単位としての発祥とされます。
戦後に入り1955年(昭和30年)に「博多祇園山笠振興会」が発足し、1962年(昭和37年)より「博多部外」である福岡市中心部に舁き入れる集団山見せなどが行われるようになり、1970年(昭和45年)から子供(小学生)が小型を舁く「子ども山笠」も始まりました。「流」は戦後一時期には13流あったそうですが、今日では7流に定着し、そして女人禁制の祭りです。
700年以上の伝統を誇る「博多祇園山笠」は、毎年7月1日の飾り山笠から7月15日早朝の追い山笠にかけ、櫛田(くしだ)神社の右殿にまつられる素戔鳴尊(祇園宮)に対して奉納される祇園祭です。正式には櫛田神社祇園例大祭とよばれ、「博多どんたく」(毎年5月の連休に開催)とともに博多を代表する祭りです。
詳しくは7月1日の“注連(しめ)下ろし” という山笠の流区域を清める行事に始まり、本番の15日午前4時59分、大太鼓の合図とともに法被に締め込み姿の男衆が各流の神輿を担ぎ112mのタイムを競い合い一番山笠から順に「櫛田入り」し、その後約5kmの「追い山笠コース」を目ざし競い合います。楠田神社境内の1800余りの桟敷席(仮設)は午前4時にもなると満席になり男衆の勇壮姿を待ちわびます。終焉には江戸時代に始まったと言われる「博多祝いうた(祝いめでた)」と「博多手一本」が山笠のフイナーレを飾ることになります。
そして、今年も7月15日、被災が相次ぐ九州の復興を願い、戦い抜いた男衆は夜明けと共に博多の街へ散っていき何か寂しさも感じます。
(博多祇園山笠公式サイトを参照に作成)
草々
形態マガジン号キャプテン 阿南 建一
今回は、骨髄の細胞同定と形態診断に挑みます。
細胞同定は骨髄でよく遭遇する細胞を提示しました。なかには鑑別を要する細胞もありますのでそのポイントを捉え同定してみて下さい。
症例編は、僅かな臨床と検査所見から、骨髄のMG染色、PO染色とPAS染色をもとに予測される疾患を考え、追加の検査では診断づける項目を考え疾患を絞ってみて下さい。
骨髄の細胞同定を行なって下さい。
BM-MG×1000
BM-MG×1000
BM-MG×1000
BM-MG×1000
骨髄像より考えられる疾患は何ですか。
【所見】
【60-65歳.男性】主訴:貧血
WBC7,800/μL、RBC220万/μL、Hb7.1g/dL、Ht18.6%、PLT8.1万/μL、NCC16.1万/μL、EST染色(陰性)
BM-MG×400
BM-MG×1000
BM-PO×1000
BM-PAS×1000
問題 1
(正解と解説)
骨髄の細胞同定です。類似細胞については鑑別ポイントを明確にして同定を試みて下さい。
【正答】
(case A) 1.多染性赤芽球、2.前骨髄球(好中性)、3.組織好酸球
(case B) 1.好塩基球(幼若)、2.マクロファージ
(case C) 1.分葉核球、2.好酸球(幼若)、3.骨髄球、4.多染性赤芽球、5.リンパ球
(case D) 1.桿状核球、2.好塩基性赤芽球、3.正染性赤芽球、4.多染性赤芽球
【解説】
問題 2
高齢の男性例。心悸亢進(動悸)が出現し、近医を受診したところ貧血と芽球様細胞の出現を指摘され、当院に紹介来院し、白血病が疑われ入院されました。
【解説】
(BM-MG ×400)
(BM-MG ×1000)
(BM-PO ×1000)
(BM-PAS ×1000)
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