前 略
九州はただ今紅葉の真っ只中(2016.11.19)、ご多分に漏れず我が家のもみじはオレンジ色に赤色、千両は鮮赤色、皇帝ダリアはピンク色に色づき所狭しと咲き誇っています。
我が糸島市は福岡市の西部に位置し、2010年(平成22年)1月1日に糸島郡二丈町と志摩町が合併した人口10万人の街です。地域・生活情報サイト生活ガイド(2015.5.24)が発表した「沖縄・九州で住みたい街ランキング」 の第1位は沖縄県那覇市、第2位は福岡県福岡市だそうですが、なかでも糸島は人気の街のようです。
さて、秋冬の到来とともに全国各地で「牡蠣小屋」のオープンを耳にしますが、ここ玄界灘に面する糸島半島は牡蠣のメッカです。10月末から糸島漁協、福岡漁協に属する漁師さんが直営する牡蠣小屋が30店舗ほど点在する激戦区です。なかでも、岐志(きし)漁港が13店舗、船越(ふなこし)漁港が8店舗を占め、あちらこちらで「焼きカキ」のノボリが立ち、各地から牡蠣目当ての人が押し寄せ、週末には観光バスもみられるほどです。
とりたての牡蠣をその場で焼いて食べる美味しさは格別で、1kg1,000円、飲み物、ご飯の持ち込みは可能です。営業時間は9:00~17:00ですが、ウイークデーは人気の小屋は売り切れの看板もみられるほどです。
人気No.1は牡蠣小屋「ケンちゃん」(写真)で、他人事でもなさそうですのであやかりたいです。
日本の牡蠣水揚げベスト(2014年)は、第1位が広島(116,700t)、第2位が宮城
(20,900t)、第3位が岡山(16,800t)で、福岡は第9位(1,900t)と言われています。広島は国内の水揚げの63%を占めていて、古くは室町時代末期から牡蠣の養殖が始まっていたそうです。
牡蠣は、必須アミノ酸やミネラル、グリコゲンなど栄養物を多く含むため、“海のミルク” とも呼ばれていて、大昔の貝塚から貝殻が見つかっているように、日本では縄文時代から食用されていたとされます。
私は、それほど好きな方ではありませんが、毎年知人が参りますので3回ほどは訪れます。1kgに大体12個位入っていますが、好きな人は2kgを平気でたいらげます。牡蠣以外にもイカ、タコ、魚など海の幸も堪能できますが、牡蠣めしは最高です。
牡蠣シーズンを迎えると1年の終着駅も見えてきますので少しセンチメンタルな気分になります。
資料:糸島漁業協同組合公式サイト
草々
形態マガジン号キャプテン 阿南 建一
今回は、細胞化学染色と症例の形態診断に挑みます。
細胞化学染色は反応所見を如何に捉え、どのような疾患に応用されるかを検索してみます。
症例編は末梢血の汎血球減少症と骨髄有核細胞の増加から形態診断に挑みます。MG染色とPAS染色から形態診断のポイントはどこにあるのかを考えながら検索を進めてみて下さい。
今回も選択肢がありませんので多くの情報から絞り込んで下さい。
次の特殊染色が意味するところの全てを考えて下さい。
BM-PO×1000
BM-PAS×1000
BM-Fe×1000
BM-PAS×1000
検査データと末梢血、骨髄像より考えられる疾患何ですか。
【所見】
【40-45歳.男性】
主訴:全身倦怠感、貧血
WBC2,400/μL、RBC219万/μL、Hb6.9g/dL、Ht21.5%、PLT6.4万/μL、NCC45.4万/μL
BM-MG×400
BM-MG×1000
BM-MG×1000
BM-PAS×1000
一口情報
特殊染色は、自家製によるもの(自家製法)と市販のキット製品(キット法)があり、それぞれを単独にまたは併用して日常の検査が行われます。
両者とも現法に従ったものではありますが、キット法は試薬の調整などを簡易化したものになります。
特殊染色の基本は、基質と発色剤(ジアゾニウム塩)を巧みに組み合わせたアゾ色素法が好んで使用されていますが、そのなかでもう一つのコンセプトは対比染色です。対比染色とは、終末反応を見やすくするために工夫されたもので、多くは後染色が担当します。すなわち、終末反応が青色であれば核は赤色に、赤色であれば青色に染め、陽性態度の感度を上げるための染色です。
自家製法やキット法にはそのような工夫はなされているので今さら改良する必要はありませんが、PAS染色については検討の余地があるようです。
我々は従来からPAS染色の対比染色として、ギル・ヘマトキシリン染色後に飽和炭酸リチウムで処理することで鮮やかな赤色を産み出す工夫を行っています。
急性リンパ性白血病(ALL)におけるリンパ芽球の点状(dot)や塊状(block)は、キット法より鮮明な赤色を醸し出してくれます。
問題 1
(正解と解説)
今回は特殊染色による判定に挑戦します。日常よく使用されるPO染色、PAS染色、鉄染色、PAS染色を取り上げました。陽性、陰性の判定は勿論のこと、それが何を意味しているかについて考えてみましょう。
症例は骨髄異形成症候群(MDS)、急性リンパ性白血病(ALL)を提示しました。
【解説】
問題 2
(正解と解説)
中年期の男性で、貧血と全身倦怠感を主訴として来院され精査のため骨髄穿刺が施行されました。末梢血では汎血球減少症を呈し、骨髄は過形成の状態でした。
【解説】
(BM-MG ×1000)
(BM-MG ×1000)
(BM-MG ×1000)
(BM-PAS ×1000)
これから先のページでは、医療関係者の方々を対象に医療機器・体外診断薬等の製品に関する情報を提供しております。当社製品を適正に使用していただくことを目的としており、一部の情報では専門的な用語を使用しております。
一般の方への情報提供を目的としたものではありませんので、ご了承ください。
医療関係者の方は、次のページへお進みください。
(お手数ですが、「進む」ボタンのクリックをお願いします)