前 略
大好きな川釣りをしたくて、この8月大分に帰省しました。
帰省は、2月~3月に開催した“兄弟3人個展”以来のことになりました。実家の杵築市(旧速見郡)山香町は、その町名のごとく山に囲まれた自然豊かな小さな町で、幼少の頃からよく川釣りには行ったものです。
兄貴や知人らと4人で、目指した所は宇佐市安心院(あじむ)町の「福貴野(ふきの)の滝」でした。
私にとっては滝壺の釣りは初めてでしたが、兄貴らは2回目だったそうです。
福貴野の滝は、西椎屋(にししいや)の滝、東椎屋の滝とともに「宇佐の三滝」とも言われる名瀑です。
ちなみに宇佐は“USA:ユーエスエー”として地域興しをしていますが、宇佐神宮や安心院のアフリカンサファリ、安心院ワイン工房などは名所になっています。
さて、福貴野の滝は小高い山に囲まれ高さ65mの“雄滝”と“雌滝”からなり、滝の裏からも見ることで「裏見の滝」と言われ、また、昔この辺りに龍泉寺というお寺があり、その境内の高見台から眺められたことから「龍泉寺の滝」とも言われます。ここまで到着するには、入り口から石畳の遊歩道があるかと思えば、登山っぽい道に変わり、人とすれ違えれば谷底へ転落しそうな狭い道もあります。そのため、入り口に備えられた支え杖が大いに役立ちます。
この辺りはヤマメ釣りもできるそうですが、我々は大衆魚の“ハヤ”釣りに挑みました。
ハヤの多くはカワムツですが、小柄(10cm前後)ながらも、ウキが沈むタイミングと川竿がしなる感触はもうたまりません(川釣りには自信あります)。しかし、釣れ損なうと魚にダメ出しされているような気分にも陥ります。
午前10時からお昼頃にかけ、ハヤなど約70匹の収穫がありました。ハヤは、その昔、おふくろが甘露煮にしてくれ常食したものでした。来年は春にまたお邪魔することを誓い合いました(元気でいれば‥)。
滝までの入り口にある駐車場内には休憩所があり、きれいに清掃が行き届きトイレの清潔さにも驚嘆しました。訪問者はそれほど多くはないと思われますが、今朝も近所の方がお掃除されていて、明るく向かい入れて下さいました。早速、休憩所にある「ラクガキ自由帳」に、気配りの心に感謝の念と滝壺の釣りの想い出を残して下山しました。
(資料:宇佐市観光協会)
草々
形態マガジン号キャプテン 阿南 建一
「福貴野の滝」と竿に和む老人建ちゃん 2015.8.22
今回は末梢血液像および骨髄像の細胞同定と光顕的診断に挑みます。
末梢血液像では赤血球形態より赤血球内構造物と骨髄像も入れて類似した鑑別細胞を出題しました。
症例では血算値と骨髄像からいくつかの設問を掲げ、診断までのプロセスを考える問題を出題しました。
末梢血の赤血球内構造物を同定して下さい。
末梢血・骨髄像の細胞同定を行って下さい。
PB/BM-MG×1000
PB/BM-MG×1000
PB/BM-MG×1000
PB/BM-MG×1000
骨髄像から設問に答え下さい。
【60-65歳.男性】
RBC217/μL、Hb6.5g/dL、Ht19.9%、MCV92fL、MCHC32.2%、WBC6,600/μL、PLT34.6万/μL
BM-MG×400
【3-8歳.女児】
RBC212/μL、Hb7.3g/dL、Ht19.0%、MCV89.6fL、MCHC38.4%、WBC3,700/μL、PLT25.3万/μL
BM-MG×400
問題 1
(正解と解説)
末梢血液像にみられる赤血球内構造物(封入体)についての出題ですが、類似する形態像には鑑別が求められます。まずは普通染色の所見を捉えましょう。
【正解】
(CASE A) ③.Howell-Jolly小体、(CASE B) ⑥.Pappennheimer小体、(CASE C) ④.Plasmodium
(CASE D) ②.Cabot環、(CASE E) ⑤.血小板、(CASE F) ①.有核赤血球
【解説】
1)A.とB.は鑑別を要する細胞です。
A.は核の遺残物が直径1μm程度で円形を呈し、通常1個の赤血球に1つの赤紫色の顆粒状物質として認めます。B.は鉄を含有する赤血球とされ、通常1個の赤血球に複数の赤紫色の顆粒状物質として認めます。鑑別には鉄染色を行い、B.は青色に染まりますが、A.は染まりません。
2)C.とD.とE.は鑑別を要する細胞です。
C.は赤血球内に環状体で淡いピンク色の斑点を有するマラリア原虫が寄生したものです。
これらの斑点はシュフナー斑点ともよばれますが、なかには分裂体や生殖母体がみられる場合もあります。本例は三日熱マラリアでみられたものです。D.は環状または8の字状の構造物としてみられるカボット(Cabot)環です。末梢血の出現頻度は少ないのですが、悪性貧血、白血病、鉛中毒、摘脾後にみられるようです。E.は赤血球の上に血小板が乗ったものです。マラリア原虫と類似しますが、血小板の周囲が白く抜けた様にみえることが鑑別のポイントのようです。
3)F.は有核赤血球すなわち赤芽球(正染性)ですが、多染性赤芽球になると小リンパ球との鑑別が必要です。共に核が中心性を取ることに原因があるようですが、クロマチン網工は異なりますのでそれを鑑別ポイントとしてしっかり捉えるようにします。
問題 2
(正解と解説)
末梢血液像と骨髄像にみられる類似する白血球の形態像を出題しました。普通染色における所見のポイントを掲げましたので挑戦してみて下さい。
【正解】
(CASE A) 1-⑤.前骨髄球、2-⑨.フエラタ細胞(CASE B) 1-②.異常リンパ球、2-③.骨髄巨核球(裸核)(CASE C) 1-⑦.単芽球、2-①.異型リンパ球(CASE D) 1-②.異常リンパ球、2-②.異常リンパ球
【解説】
問題 3
【正解と解説】
(BM-MG ×400)
(BM-MG ×400)
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