前 略
5月の連休3日~5日に「民陶むら祭りイベント」として福岡県朝倉郡東峰(とうほう)村にある小石原焼(こいしわらやき)陶器市が開催され、あいにくの雨にも拘わらず3日に私は知人と初めて訪れました。今年の陶器市は、有田についで2回目となり、これからの年中行事になりそうです。
小石原焼は地元で採れる陶土を原料とした陶器で、日用雑器としての道程を経て“用の美”を確立した焼き物です。ちなみに有田焼きは陶石とよばれる石が原料になり陶磁器とよばれます。
小石原焼は、1682年、福岡藩3代藩主黒田光之が伊万里から陶工を招いて窯場を開いたのが始まりで、刷毛目、飛び鉋、櫛描き、指描き、流し掛け、打ち掛けなどによって表現される独特の幾何学的な文様が特色で、素焼きを行わず、釉薬を流し掛ける方法で、後にその技法は大分県日田市の小鹿田焼(おんたやき)に伝わり、小鹿田焼とは姉妹関係にあるようです。
ここ東峰村に開催されることで、マルコポーロの「東方見聞録」をもじって“東峰見聞録”とうたっているようです。ここでは“用の美”を確立した小石原焼と“綺麗さび”と表現される遠州七窯の風格を伝える高取焼の二つの陶器の流れをくむ約60の窯元が立ち並びます。
伝統技法を受け継ぎながらも、新たな作風への挑戦は、約350年のときを超えて生活のなかで使われる陶器を作り続けていることになります。
きらびやかな有田焼を“献上品”とすれば、小石原焼はまさに“生活品”そのものになりますが、実にしっとり感を味わえる魅力があるようです。
この季節、目に優しい新緑をバックに皆さまも地元の窯元に目の保養に出かけませんか。
(資料:東峰村観光情報サイト)
草々
形態マガジン号キャプテン 阿南 建一
値切って獲得した小石原焼です(2015.5.3)
今回も末梢血液像および骨髄像の細胞同定に挑みます。
骨髄には静脈洞との間に関所のような働きをする血液骨髄関門(小孔)があり、幼若細胞は骨髄内にとどまり、成熟した血球のみが小孔を通過して末梢血液に流れ天命を全うすることになります。
従って、幼若細胞や赤芽球などが末梢血に出現していることは、骨髄に異常反応が起こった証拠で、癌細胞の骨髄転移や白血病細胞の増殖などにより小孔にトラブルが発生していることが予測されます。これを白赤芽球症といいます。
このように骨髄と静脈洞は隣り合わせのため、骨髄穿刺における骨髄液採取には末梢血の混入を考慮して検査を進めることになります。
末梢血液像の細胞同定をリストより選択して下さい。
PB-MG×1000
PB-MG×1000
骨髄像の細胞同定をリストより選択して下さい。
BM-MG×1000
BM-MG×1000
問題 1
(正解と解説)
末梢血液像の細胞同定です。ここでは、リンパ球と単球の鑑別と顆粒球(好中性)の分化・成熟過程における鑑別です。幼若顆粒球は通常末梢血には出現しませんが、骨髄のバリア(小孔)に破綻を来たし出現したものと思われます。本例はCMLの例です。
【正解】
(CASE A) 1-⑨.単球、2-⑥.分葉核球、3-⑧.リンパ球
(CASE B) 1-⑤.桿状核球、2-②.前骨髄球、3-③.骨髄球、4-③.骨髄球、5-④.後骨髄球、6-⑤.桿状核球
【解説】
問題 2
(正解と解説)
骨髄像の細胞同定です。末梢血と同様に顆粒球(好中性)の分化・成熟過程における鑑別と幼若好酸球を提示しました。
【正解】
(CASE A) 1-②.前骨髄球、2-⑤.桿状核球、3-③.骨髄球、4-④.後骨髄球、5-⑥.分葉核球
6-④.後骨髄球、7-②.前骨髄球、8-⑧.リンパ球
(CASE B) 1-③.骨髄球、2-⑪.幼若好酸球
【解説】
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