2020年05月22日
「RNAdvance Viral XP」 を新発売
- プレスリリース
ベックマン・コールター株式会社(本社東京都 代表取締役 小林久子)は、スワブおよびスワブ輸送液からのウイルスRNA抽出・精製用キット”RNAdvance Viral XP”の国内販売を2020年5月22日より開始いたします。
ベックマン・コールター独自のSPRI磁性ビーズ技術により、高品質のDNAおよびRNAの抽出・精製を実現します。ヒトゲノムプロジェクトなどの大型のゲノムプロジェクトで多く採用されており、近年では次世代シーケンサーの前処理時のDNA精製に広く使用されるAMPure XPキットを中心として、SPRI磁性ビーズによる核酸抽出・精製キット市場をリードしてきました。
ヒト上気道などから滅菌綿棒を用いて検体を採取するいわゆるスワブは、当該部位における特定ウイルスの存在有無を調べるための検体の輸送に広く使用されています。このスワブは採取された場所から実験を行う場所までの輸送において、スワブそのままの状態で輸送されるほか、ウイルス由来の核酸を安定化させるための溶液であるスワブ輸送液に浸した状態で輸送されることが多くなっています。このようなスワブやスワブ輸送液からウイルス由来の核酸を抽出する技術は、本年パンデミックに至っているコロナウイルスのRNA検出を軸とした感染症研究において、特に短時間で大量検体のRNA抽出処理が可能な効率性と、抽出されたRNAが下流解析であるqRT-PCRに使用可能な高精製度のRNA抽出性能の両方を満たすキット製品が強く求められています。
今回発売するRNAdvance Viral XPは、スワブ輸送液またはPBSによるスワブ抽出液200 μLから、一般的な従来手法よりも簡易なプロトコルを採用しつつ品質の高いRNAの抽出・精製を実現し、ウイルス病原体の臨床基礎研究におけるスループットをさらに拡げます。また、RNA抽出プロセスを自動化することも可能で、ベックマン・コールターの自動分注ワークステーション Biomekを用いることにより、192サンプルから1時間17分でRNA抽出を完了できます。その際のマニュアル操作は10分で完了します。抽出プロセスの自動化はパンデミック時など多数の検体を解析する必要がある時期における病原体検出実験に最適であり、臨床基礎研究におけるRNA情報の取得の効率化およびデータの高品質化が期待できます。
特徴
- スワブ輸送液またはPBSによるスワブ抽出液200 μLから、簡便なプロトコルでのRNA抽出
- qRT-PCR解析に求められる品質に対応する高精製度
- SPRI磁性ビーズ精製の採用により、自動サンプル処理による大量サンプルのRNA抽出にも対応
製品名 | サイズ | 希望小売価格(税別) |
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RNAdvance Viral XP | 1,056 Preps | 510,000円 |
製品写真
RNAdvance Viral XP
製品詳細:https://www.beckman.jp/reagents/genomic/rna-isolation/viral
以上
ベックマン・コールターについて
ベックマン・コールター(Beckman Coulter, Inc.)は米国カリフォルニア州を本拠地とし、バイオメディカル関連製品の開発・製造・販売・技術サービスを、日本(ベックマン・コールター株式会社)を含め世界各国で展開しているグローバル企業です。25万台を超えるベックマン・コールター製品が世界中の研究機関・医療機関で利用されており、科学技術発展及び患者さまの健康増進に貢献しています。
【本件に関するお問合せ先】
○報道関係の方: ベックマン・コールター株式会社 コーポレート コミュニケーションズ 石井 康子
Email:yishii@beckman.com