2016年08月10日
「第17回 日本検査血液学会学術集会」詳細ページを掲載いたしました
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日本検査血液学会学術集会 イブニングセミナーは、学術集会1日目に大会会場メインホールで共催されました。
当日の福岡市の最高気温は、36.6℃と検査血液学会らしい暑い一日でしたが、セミナー会場には、開演一時間前から入場を希望される方で長い列ができていました。
今回も例年通り、安藤先生、後藤先生、常名先生と進行役の土屋先生の4名でセミナーが開催されました。講演テーマは、それぞれの症例における形態学的所見から診断に結び付けていくプロセスを考えるもので、参加者が先生方の設問に4色のうちわで回答する参加型の講演で会場全体が赤や黄色に染まり、大いに盛り上がりました。
ご講演いただきました演者ならびに座長の先生方とご来場いただきました大勢の皆様に厚くお礼申し上げます。来年は札幌でお会いしましょう。
【第17回 日本検査血液学会学術集会 イブニングセミナー1】 | |
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【日 時】 | 2016年8月6日(土) 17:30~18:20 |
【会 場】 | 福岡国際会議場 3Fメインホール MAP 第1会場 |
【演 題】 | 「形態のエキスパートを目指して」 “骨髄像の見方の基本、そしてアプローチの方法” |
【座 長】 | 土屋 逹行 先生(けいゆう病院 臨床検査科) |
【演 者】 | 安藤 秀実 先生(日本大学病院 臨床検査部) 後藤 文彦 先生(NTT東日本関東病院 臨床検査部) 常名 政弘 先生(東京大学医学部附属病院 検査部) |
【要 旨】 |
骨髄像検査は、末梢血液によるスクリーニング検査で各細胞の数的、質的異常が認められ、血液疾患の存在が推定される場合が適応になる。特に白血病を代表とする造血器腫瘍の診断には骨髄塗抹標本での形態学的観察が必須である。しかし現在では、骨髄穿刺は形態観察のみならず、細胞表面マーカー、遺伝子検査に用いる検体の採取でもある。血液疾患の診断、治療、経過観察にはその重要性はさらに増してきている。形態検査としての骨髄像の観察によって得られる情報量は極めて多い。また近年では遺伝子の異常が形態の異常と密接に関連することが明らかになり、形態の観察の重要性はさらに増加している。その一方、骨髄像観察から情報を正確に読み取るためには基本的な骨髄の読み方の知識とともに,血液疾患に限らない広い医学的な知識が必要である。初心者が陥りやすい個々の細胞に対する形態観察のみに意識が向くことは避けるべきである。 今回も新進気鋭の骨髄検査技師3名に症例を通じて、基本的な骨髄像の観察の見方、考え方を、観察のポイントや理論的な考え方、さらには最新の細胞表面マーカー、遺伝子検査所見と形態の関係などについても紹介しながら、恒例の参加型のセミナー形式で参加して頂いた聴衆の皆様とともに骨髄像の見方の技術の習得を目指したい。
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※本セミナーは整理券制ではございません。