ヘマトロジー講演会 in Tokyo 2013 報告

2013年5月24日(金) 東京 大手町サンケイプラザ

  • 主催

ベックマン・コールター ヘマトロジー講演会in TOKYO 2013は、梅雨入り前の5月末の金曜日に大手町で開催されました。週末にもかかわらず、500名を超すご参加をいただき、無事終了できました。本当にありがとうございました。また、来年も同様に開催を予定しておりますのでご期待ください。

第一部 常名政弘先生のご講演は、“血球計数情報から異常検体を見つけ出せ !! -異常の捉え方、考え方について-” と題して、ユニセルDxH800のスキャッタプロットやヒストグラム情報からどのように異常検体を検出するかについて、ユーモアを交えたわかりやすい内容で解説をいただきました。また、第二部 栗山一孝先生のご講演では、“血液形態診断学 –骨髄像をどこまで読み取るか-”と題して、血液専門医が活用できる報告書の作成方法やいくつかの症例をご提示いただき、必要とされる所見と鑑別診断についてJALSGセントラルレビュー委員長としてのご経験を踏まえて大変わかりやすく解説をいただきました。また、満員の会場は熱気に溢れ、3時間の講演があっという間に過ぎて行きました。例年と同様、ご参加の皆さまは、先生方の解説内容について熱心にメモを取り、途中退席される方もない大変有意義な講演会となりました。


【 ヘマトロジー講演会 in Tokyo 2013 】
  • 日    時
  • 2013年5月24日(金)
    18:30~21:00 (18:00 受付開始)
  • 会    場
  • 大手町サンケイプラザ 4階ホール  MAP
    東京都千代田区大手町1-7-2
  • お問合せ先
  • TEL : 03-6745-4704 / 0120-566-730
    E-mail : bckk_seminar@beckman.com
  • Webお申し
    込み締切日
  • 2013年5月22日(水)
  • お申し込み
  • お申し込み受付は終了致しました。ありがとうございました。
【内容紹介】
  • 講    演
  • 第一部
    「血球計数情報から異常検体を見つけ出せ!!」
    -異常の捉え方、考え方について-

    【 演 者 】
    常名 政弘 先生(東京大学医学部附属病院 検査部 血液検査)
    【 座 長 】
    丸茂 美幸 先生(山梨県立中央病院 検査部)

    血液検査における血球計数装置の測定情報は、迅速に異常検体を検出することが可能な検査項目である。また、血液疾患の診断は、血球計数値や形態学的診断、細胞表面マーカー検査のほか、遺伝子・染色体検査や生化学・免疫検査で行われる。血球検査の担当者は、血球計数装置の測定原理を理解し、必要な測定結果をして確認する必要がある。
    本セミナーでは、血球計数装置からの測定値と生化学・免疫検査の測定値を把握することで導かれる検体の異常について、症例を交えながら、現場の担当技師の立場から紹介する。

    第ニ部
    「血液細胞形態学 ー骨髄像をどこまで読み取るか- 」

    【 演 者 】
    栗山 一孝 先生
    (公益財団法人 長崎原子爆弾被爆者対策協議会 中央検診所)
    【 座 長 】
    東 克巳 先生
    (杏林大学 保健学部臨床検査技術学科 臨床血液学)

    骨髄系腫瘍における形態学的診断は、染色体・遺伝子診断の意義が大きくなっていく中でどのように位置付け、活かしていくべきか実地臨床における課題の一つであろう。例えば、1枚の骨髄塗抹染色標本は、多くの事象を表現しているのかもしれない。しかし、過不足なく綺麗に染色されていないと異常は表出・表現されてこないこともあるだろうし、見事な染色標本であっても検鏡者によっては感受されないことも起こりうる。骨髄塗抹染色標本には、遺伝子変異(genotype)を内包した血液細胞が個々に、そして集団として形づくる形態として表現(phenotype)されている。最適な条件の染色標本作製に努め、細胞形態を読み取る力と感受性を磨くことによって、一枚の骨髄塗抹染色標本は多くのことを物語ってくる、と思う。本講演では、具体的な症例の骨髄像を中心に、読み取るべき所見とそれらから導き出される鑑別診断、そして臨床医が活用できるような報告書の作成など私見を交えて述べてみたい。


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