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「ネットで形態」 血液形態自習塾 第3部
 造血器腫瘍の診断〜ソフトに解析する戦略〜

骨髄転移性腫瘍の免疫細胞化学所見

骨髄転移性腫瘍の診断には、先述したように画像診断法が有効ですが、画像に現れない骨髄内転移巣の検索には病理細胞学的検査や骨髄検査は不可欠です。そのなかで、免疫組織学的検査も診断を補助することがあるため理解しておくことは必要です。 酵素抗体法の免疫染色による腫瘍性疾患の反応をみたものを下図に示します。なかにはダブって陽性を示すものがあることを認識しておきます。横紋筋肉腫はVim(Vimentin)の他にdesminやmyoglobinが陽性になります。


  NSE S-100 EMA LCA keratin NF* Vim
Merkel細胞癌 ±/+ −/+ ±/+
神経芽腫
悪性リンパ腫 −/+ −/+
小細胞癌 ±/+ −/+ −/+ ±
悪性黒色腫 −/+
横紋筋肉腫
(胎児型)
±

*NF:neurofilament

阿南建一,亀岡孝則,須田正洋:形態学からせまる血液膝下.近代出版.1999


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