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「ネットで形態」 血液形態自習塾 第3部
 造血器腫瘍の診断〜ソフトに解析する戦略〜

1)反復性遺伝子異常を伴うAML

(1)t(8;21)(q22;q22.1)/RUNX1-RUNX1T1

芽球の核形不整、明瞭な核小体、長・短のアウエル小体がみられる.低顆粒や偽ペルゲル核異常の好中球がみられる。

  • 【所見】
  • 芽球は20%以上(M2の基準30%<90%)
  • TypeT/U/V芽球の混在
  • 芽球:大小不同, 核形不整顕著, 核小体明瞭
    アウエル小体の多様性(長・短・松葉状)
  • 偽ペルゲル核異常(好中球,好酸球)
  • 成熟顆粒球の細胞質に好塩基性縁取り(芽球の分化)
  • 好酸球、好塩基球の増加
  • PO染色:強陽性(芽球から好中球)
  • NAP活性低下
  • CD13、CD33(+/±)、CD34(+)
  • 性染色体の欠失(50%)
  • 腫瑠形成あり
  • (阿南:第35回日本小児血液学会にて12例報告.1993)

成熟顆粒球の細胞質に好塩基性の縁取り(9時方向)がみられる。長・短のアウエル小体がみられる。

芽球から好中球にかけPO染色の強陽性もポイントである。



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