急性白血病の光顕的診断はここから
急性白血病の光顕的診断は、普通染色を第一関所とすれば、細胞化学染色が第二関所になります。後者ではPO染色とPAS染色が重要な役目を担っています。PO染色は骨髄系(顆粒球系)に、PAS染色はリンパ系に有効です。筆者が属していた小児がん白血病研究グループ(CCLSG.1989−2008)のデータから小児AML371例中、PO染色の陽性率は88%、ALL851例中、PAS染色の陽性率は83%と高率であることからでも解かります。PO染色では芽球の3%以上がAMLに診断されますので鋭敏性の高いベンチジン誘導体を用いた方法を、またPAS染色では点状・塊状陽性が診断に有効になりますので染色性の優れたマニュアル法を推奨します。