次のことを確認しましょう。
白血球が7,500/μLでリンパ球の80%は絶対数で6,000/μLになり、小児では正常範囲ですが、成人では増加症の範囲になることを前提に考えましょう。
- 塗抹の辺縁部と引き終わりの部分( )に好中球や単球の集合がないかどうか確認することです。
もし、あった場合は塗抹のテクニックミスで発生したものが考えられますので再度塗抹を引きなおします。
本例はテクニックミス(アーテイファクト)の事例で、塗抹を引き直したところ下記の正常分類になりました。
原因としては、塗布した血液の量が少なく、しかも力を入れて早く引いたことが考えられます。
白血球分類には必ず血算値と対比し鏡検しますが、時間をかけるものとそうでないものも選択しましょう。 - 集合がなかった場合も再度引きなおし確認後、臨床情報を収集することも必要でしょう。
- 出現するリンパ球に腫瘍性の所見がないことを確認することも大切なことです。