Q6. 末梢血の細胞同定を行って下さい。 解答と解説
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選択細胞 | |
A | 異常リンパ球 |
---|---|
B | 異型リンパ球 |
C | リンパ球 |
D | 単球 |
E | 赤芽球 |
【ねらいと解説】
リンパ球に類似した細胞の鑑別です。
リンパ球系の分類や同定については、第5回にも触れましたので詳細な説明は避けます。
今回は、大きさ、形状、クロマチン網工、核小体、細胞質の好塩基性などが同定のポイントになりそうです。@は赤血球大(約8μm)より小型リンパ球であり、Cはそれに比べやや大きめでアズール顆粒を有する中型リンパ球と思われ、共に正常型と同定しました。
それらに比べ他の細胞群は大型で、核や細胞質の所見から正常型の範疇から外れそうです。
それらはN-C比が低く、核形やクロマチン網工、ならびに細胞質の好塩基性よりA、D、Eは同系の細胞と思われます。そのなかで、AEは同一細胞で異型リンパ球と思われますが、Dは核の偏在性、明瞭な核小体を有することで異常リンパ球が考えられます。
さらにDは細胞質辺縁の肥厚は旺盛な蛋白異常も示唆されるようで、形質細胞やリンパ形質細胞性リンパ球を思わせます。もちろん、後者の場合は細胞質は形質細胞に比べるとやや狭く、核の偏在が特徴であり、IgMのM蛋白血症の証明が必要になりますが、本例はその例です。
Bは周囲のリンパ系の細胞に比べ、クロマチン網工は繊細で細胞質に核の周辺と辺縁に染色のむらがみられる(二重構造)ことで単球と思われます。
【解答】
@C.リンパ球、 AB.異型リンパ球、 BD.単球、CC.リンパ球、DA.リンパ形質細胞性(様)リンパ球
EB.異型リンパ球(A、Eは伝染性単核球症にみられたものです)
【正解率】
@ 72% A 72% B 100% C 85%
D 80% E 100%
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