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「ネットで形態」 血液形態自習塾 第2部
 末梢血・骨髄像の見方&考え方

Q1. 下図から赤血球形態の組み合わせで正しいものはどれですか。

末梢血
  1. 大小不同−鉄欠乏性貧血
  2. 大型赤血球−巨赤芽球性貧血
  3. 小型赤血球−血管内凝固症候群
  4. 小型血小板−本態性血小板血症
  5. 微小(屑様)赤血球−熱傷
  1. ウニ状赤血球−ATP産生障害溶血性貧血
  2. 涙滴赤血球−骨髄線維症
  3. 楕円赤血球−遺伝性楕円赤血球症
  4. 破砕赤血球−血管内凝固症候群
  5. 有棘赤血球−無βリポタンパク血症

赤血球の膜に穴があく外因性欠陥によって膜統合性の破綻が起こり溶血性貧血、血管内溶血を引き起こします。
そのなかに熱傷があり、症状により細胞は濃縮度を増し、ちぎれた赤血球は血小板に算定され偽血小板増加症になり、赤血球数は減少します。

赤血球には耐え得る限界以上の外力が加わると赤血球膜は伸展せずに引き裂かれる習性があります。
これらは破砕赤血球schizocyteと呼ばれ、人工弁置換後、細小血管障害性溶血性貧血(DIC,溶血性尿毒症症候群など)、赤血球膜の脆弱によって遭遇します。


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